洋画家 立川広己画伯『浮遊する物体』


 昭和・平成が育んだ、現代美術家・洋画家の大家として名高い、立川広己画伯。
画伯の作品の中から、代表作品の一つ『浮遊する物体』について紹介します。


 立川広己画伯は、現代精鋭選抜展記念大会にて、1991年(平成3年)、
『薔薇』F10号が金賞を受けられました(いわゆる立川広己画伯『薔薇図』)。
華々しく画壇にデビューをされ、大きな注目を集めた立川広己画伯は、
その翌年の1992年(平成4年)から、
新宿伊勢丹美術画廊をはじめとした、全国有名デパートにて、
薔薇図を中心に作品を発表されました。
これによって、一気に超人気洋画家に駆け上がった画伯。
立川広己画伯独特の表現方法は、立川広己ワールド
立川広己の世界立川広己WORLDなどとも紹介されはじめ、
洋画家・現代美術界では売れっ子画家として認知されるに至りました。



 このように全国的に大きな注目を集められ人気画家となられた専業画家、立川広己画伯ですが、
上記の如く、人気の明るい作風の作品の他にも、たくさんの種類の絵画を描かれています。
その一つが、今回紹介する、
洋画家立川広己画伯作『浮遊する物体F100号』です。


 この作品は、洋画家・現代美術界の大家立川広己画伯が、
2013年(平成25年)
自由美術展において発表された、大作です。

 洋画家の大家である、立川広己画伯自らが、
生と死をテーマの大作を発表する場として、
自由美術展を位置づけられて、
勝負の大作を、毎年、発表し続けられています。

そのうち、2013年(平成25年)の大作が、
立川広己画伯作『浮遊する物体F100号』です。


 現代洋画家の大家立川広己画伯が、画家人生の中で大きな意味を持つと自ら語る、
大きな影響を受けられた洋画家がおります。
その画家の名前は、佐伯祐三画伯。
佐伯祐三画伯の作品を、初めて目にした感動が、画家人生の中で大きな意味を持つ。
と、洋画家の大家、立川広己画伯自らが語っております。


立川広己画伯のファンをたくさん抱えている、人気の、明るい作風とは対照的な
暗い、人間をモチーフにした作風の大作を、
毎年自由美術展
で、出展・発表し続けておられるのは、
佐伯祐三画伯の作品を、初めて目にした感動こそが、 その大作制作の原動力となられているようです。


 ここで紹介する2013年(平成25年)自由美術展発表の大作、
立川広己画伯作『浮遊する物体F100号』は、
作品を自宅に飾って、いつも楽しんで見る、鑑賞するための絵画ではないようです。
何を言いたいのかというと、
まず、立川広己画伯により描かれた、いわゆる 売れ筋の明るい作風の絵画たちの場合は、
或いはプラス方向への感動を感じる作品群ととらえることができます。
これに対して、暗い、人間をモチーフにした作風の作品である、
本作立川広己画伯作『浮遊する物体F100号』は、
陰或いは負、マイナス方向にベクトルの向きの向いた作品群、
だと、とらえることが できるでしょう。
 正方向、負方向、いずれの場合も、
作品を見る人々の心の中の感情を動かす、感動するという意味で考えれば、
ベクトルの向きが逆というだけで、感動するということについては同じということのようです。

 死を負・陰・マイナス
生を陽・正・プラス方向ととらえられます。
 しかし、負・陰・マイナス方向である死が存在するからこそ
陽・正・プラス方向である生が際立って来る、と考えることが出来ます。


 こう考えてくると、死を考えることは
すなわち、生の意味を問うことと同じ
ということになるのでしょう。

 この観点から鑑賞するのが、大作である本作、
立川広己画伯作『浮遊する物体F100号』なのでは、ないでしょうか。


洋画家 立川広己『浮遊する物体』

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更新日
2019(平成31)年11月23日(土)
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